筋トレのウソ?ホント? · 研究で確かめる
女性が筋トレをすると、
ムキムキになる?
「筋トレをすると、女性でもムキムキになってしまう」と心配して、重いものを持つのを避ける人がいます。男女で筋肉の増え方に違いはあるのでしょうか。この記事では、始める前と比べて何%増えたかを「割合」、何cm・何kgといった増えた分そのものを「量」と呼んで分けて見ていきます。
結論
半分ホント
女性も、男性と同じくらいの割合で筋肉が育つという研究報告があります。ここは「ホント」です。一方で、増えた量で比べると、平均では男性のほうが少し大きい傾向でした。また、研究は「ムキムキに見えるか」を調べたものではありません。同じトレーニングでも、筋肉の増え方は人によって大きく違いました。
研究の確かさ:中(男女を比べた研究は多いが、期間の短いものが中心)男女で、筋肉の育ち方を比べた研究
筋肉が増えた割合は、男女でほぼ同じだった
18〜45歳の健康な男女が同じ筋トレをした、29件の研究をまとめた分析です。始める前と比べて筋肉が増えた割合は、男女でほぼ同じでした。増えた量で見ると男性のほうがわずかに多く、とくに上半身でその傾向がありました。研究者は、女性も男性と同じように筋肉を育てる力があるとまとめています。
PubMed で見る筋肉の増え方と脚の筋力の伸びは男女で同じくらい、上半身の筋力の伸びは女性のほうが大きかった
若い人から中年までの男女に、同じ筋トレをした研究をまとめた分析です。筋肉の増え方(10件の研究)と、下半身の筋力の伸び(23件)は、男女で差がありませんでした。上半身の筋力の伸び(17件)は、始める前と比べて女性のほうが大きい結果でした。理由はまだわかっておらず、研究の期間が短いことが影響している可能性もあるとしています。
PubMed で見る増えた量は男性がやや大きく、筋力が伸びた割合は女性のほうが大きかった
女性342人・男性243人が、利き腕ではないほうの腕を12週間鍛え、MRI で力こぶの筋肉の太さを測りました。筋肉の太さが増えた割合は、男性のほうが2.5%多いだけでした。筋力が伸びた割合は、女性のほうが大きい結果でした。また、同じトレーニングでも、筋肉がほとんど増えない人から、大きく増える人まで、人による差がとても大きいことがわかりました。
PubMed で見るそもそも、始める前の筋肉の量が違う
平均すると、男性は女性より筋肉が多く、その差は上半身で大きかった
18〜88歳の男女468人の全身の筋肉を、MRI で測った研究です。全身の筋肉の量は、平均で男性33.0kg、女性21.0kgでした。体重にしめる筋肉の割合も男性のほうが高く、男女の差は下半身より上半身で大きい結果でした。
PubMed で見る増える「割合」が同じでも、もとの量が少なければ、増える「量」は小さくなります。同じように鍛えても、平均すると女性の筋肉の増える量が男性より少し小さいのは、このためと考えられます。ただし、これはあくまで平均の話で、ひとりひとりの差は大きいことに注意してください。
じゃあ、どう考えればいい?
- 筋肉がつくのは、ふつうのこと:女性も男性と同じくらいの割合で筋肉が育つという研究報告があります。筋肉がつくこと自体は、トレーニングを続けたときの自然な変化です。
- どこまでつけたいかは、自分で選べる:どんな体を目指すかは人それぞれです。種目・重さ・回数・続ける期間は、目標に合わせて調整できます。
- 記録を見ながら進める:増え方は人によって大きく違います。自分の記録と体の変化を見ながら、内容を決めていきましょう。
エビトレなら、鍛えたいところに合わせて、研究のある種目をエビデンスレベルつきで選べます。研究の対象になった人や、研究でのやり方もあわせて確かめられます。
エビトレを見るこの記事は研究の内容をまとめたもので、医療ではありません。持病のある方や痛みのある方は、医師や専門家に相談してください。(2026年10月 時点の研究にもとづきます)